yoonnet.comホーム > 設備測定調査 > 超音波流量測定(水量測定・調整)
ユネットは建築設備竣工・改修、他調査のための配管内水量測定を行う会社です
超音波式流量計による水量測定を行います。 非破壊で簡易的に水量を測定することができるので、機器の運転状況、負荷の掛かり具合などを知ることが出来ます。 配管工事無しに水量を測定することができ、超音波流量計を使った水量測定は、給水・冷水・冷却水の流量を測定するのに便利な方法です。
超音波センサーと流量計 |
超音波流量計とプリンター |
空調機械室 |
プラントの蒸留塔と配管群 |
超音波流量測定の特徴
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■ 超音波流量計は小型・軽量、片手で持てるハンディタイプ。工場やプラント、マンションの受水槽室、ポンプ室などで利用可能。 測定数値を見ながら水量の調整を行うことが可能で、操作パネルが防滴シートキーのため現場の使用に適しています。 大形液晶による対話方式の操作方法により、はじめてでも簡単に使えるように設計されています。
■ 月に数回程度だけ流量計測したい場合や、常設の流量計の動作確認などに適しています。 計測は1箇所約30分でできます。また長時間の計測も可能で様々なインターバルで結果を印字することができます。
■ 流量を測定したい液体の配管に特別な加工を施さずに超音波センサーを取付けるだけで簡単で正確に測定できます。 機器にはいくつかのタイプがありますが、いずれも精度の高い超音波パルス伝搬時間差法(超音波信号の時間的なズレから、 内部流体の流速を計測する方式)を採用しています。
■ 呼び径65Aから500Aの測定が可能です。呼び径13Aから50A測定用小型センサーはオプションで可能。 鋼管、ライニング管が一般的です。保温材やラッキングの剥がし、復旧は必要ですが、配管工事は不要です。
■ 測定対象は超音波が伝播する均一液体(水、油、アルコール、化学薬品)。測定水温は0℃から100℃です。 ただし、気泡を含まないこと。気泡が混じると計測不可能です。
■ 超音波流量計の計測原理についてはこちら。(ページ下部へ飛びます)
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取り扱い、設置の注意点 |
- センサーは上流側/下流側があり、間違えると流速がマイナスを示す。
- センサー取付部は管の上端、下端を避ける。
- センサー取付部は十分な直管部分をとる必要がある。
- センサーには十分なグリスを塗らないと信号が検出されない。
- 取付に際して配管工事は不要だが、保温の脱着・塗装の剥がしは必要。冷水管の場合は特に念入りな復旧が必要である。
«センサー取付部の上流側に10D、下流側に5D(D=管径)が必要といわれています»
- プリンターによる印字が可能であるが、誤ると記録紙不足で印字が必要な計測時間分なされない。
«5,10,30秒毎、1,3,6,12分毎印字可能で、印字のインターバルと記録紙の長さに注意!»
- 設置場所が悪いとしばしばエラー表示が出て計測ができない。
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こんな注文を受けます & お客様の声 |
- 冷温水管の流量測定:
冷水の流量を測定することと、空調機・ファンコイルの出入口温度差を測定すると、そこで消費された熱量が分かり、 空調能力の目安となります。 また、空調能力を設計能力に近づける為に流量を監視しながら徐々にバルブ開度を調整して試運転時の調整ができます。
- 給水管の流量:
給水管は塩ビライニング鋼管が使われている場合がかなりあります。 ライニング管でも流量を測定することは可能で、測定器を設置して消費パターンや流量と時間との関係を求めることが出来ます。
〜 お客様の声 〜
・ 測定・調整、結果の印刷までやっていただきました。測定だけだと思っていたのですが、 流量が表示される画面を見ながらバルブの開度を変えることにより、最適な流量調整ができました。
・ 冷温水の測定では流量だけでなく、空調機出入口の温度変化も同時に計測してもらい、空調状態が手に取るように分かりました。
・ 水量が工事後に計測できたため、竣工時の調整が簡単にでき、助かりました。 |
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ところで、その測定は本当に必要でしょうか?
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えっ!?と思われる方もおられるでしょうが、冷温水の流量を測定したいのは「空調機器がうまく稼働していない」「冷暖房の能力不足」などの検証ではないですか? そして、流量を測って「やっぱり足りない...」で、事は解決しますか?
そんな時には、同時に流体の温度・空調機の風量・風温など、多面的に調査する必要がある場合が多いものです。 そうした検討に加わるのは当社の得意とするところです。ぜひ問題の分析と検討段階からお手伝いさせてください。
測定の前に以下を必ず確認してください。
測定可能な流体 |
測定流体 |
超音波の通る均質な液体(水、海水、油など) 注:気体や蒸気は測定できません |
流体の濁度 |
10000度(mg/L)以下 |
流れの様子 |
満管内の偏流、旋回流がない均一な流れ |
測定範囲 |
-32〜+32m/s |
流体の温度 |
0〜100℃(つまり氷水から温水、熱水まで) |
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超音波流量計の計測原理
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■ 測定原理
配管の外側に取り付けた二個のセンサから超音波を液体(測定対象)中に交互に発射し、超音波が液体中を上流方向に伝搬する時間と下流方向に伝搬する時間の差を検出して流速を求め、この流速に配管の断面積を乗じて流量を算出します。
● 超音波とは? 超音波は人間の耳で聞き取ることが出来ない周波数の高い音波であり、一般的には20kHz以上の音響振動と定義されています。 自然界には超音波を活用している動物が沢山います。その中でも有名なのがコウモリやイルカです。 特にコウモリは夜行性で、光のない洞窟の中を飛んだり、暗闇で外敵を見分けなければなりません。 そこでコウモリは自ら発生した超音波の反射波を聞き分けて仲間を識別したり、物体の位置を確認したりしているのです。
● なぜ超音波なのか 超音波が伝わる為には気体、液体、固体などの媒体を必要とします。したがって、真空中でも伝搬する電波(電磁波)とは全く異なります。超音波は電波に比べて伝搬速度(超音波が伝わる速さ)が遅く波長が短いので、この特性を利用して距離計、厚み計、医療用の診断装置、そしてここでご紹介する流量計にも活用されています。 では、なぜ伝搬速度が遅いと良いのか? これは非常に簡単です。それは、「電波は速すぎてダメ」だからです。
空気中を考えると、超音波の伝搬速度は約340m/sなのに対して、電波は約30万km/sです。電波は超音波に比べて88万倍も速いのです。 速度が速いと言うことは同じ距離を進む場合、より時間が短くなると言うことです。これは、皆さんもよくご存じの通り、「雷」を見てもらえば分かると思います。ピカッと光った後に、しばらくしてドーンと音がします。光の進む速さは電波と同じなので、光と音の時間差はすなわち電波と音波の速度差なのです。
例えば口径50mmの配管に45度の角度でセンサを配置し、それぞれが伝搬する時間を計るとします。センサ間の距離は約71mmですから、超音波は約0.2ms(ミリ秒)、電波は約0.2ns(ナノ秒)となります。実際問題として、電波の0.2nsというごく短い時間差を識別できるのかがポイントとなってきますが、これは至難の業です。識別できたとしても、その精度は極めて低いものとなるでしょう。
したがって、超音波は距離計や厚さ計、流量計、医療診断など近距離の計測に適しています。 逆に対象物がものすごく大きく距離がある場合(例えば30km先の対象物など)、電波は実用に適するものとなります。 よって、レーダーや放送、通信などには電波が使われます。
● 超音波流量計の計測原理 超音波流量計には伝搬時間差法、伝搬時間逆数差法、シング・アラウンド法、ドップラー法などいくつかの方法があり、それぞれ特長がありますが、中でも最もよく使われている伝搬時間逆数差法(周波数差法)について説明します。
配管に超音波センサを予め決められた位置に配置して交互に超音波を送受信します。 流れのない時は、上流側Aから下流側Bへの超音波が伝搬する時間Tabと、BからAへ超音波が伝搬する時間Tbaは等しくなります。 流れがある場合、AからBへ伝わる超音波は流れに順方向のため、追い風となります。
したがって、流れがないときと比べて速く伝搬します。逆にBからAへ伝わる場合は流れに逆らうため向かい風となり、流れのない時と比べ遅くなります。
この関係から、それぞれの伝搬時間の逆数差(周波数差)を取ると、流速を求めることが出来、また、ここから容積流量は上記流速に管断面積Aを乗じて流量を求めることが出来ます。
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機器の仕様について
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型式 | UFP-20 |
機能 |
流量測定箇所 |
二箇所 |
温度(熱量)計測 |
可能 |
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PCへデータ移動 |
可能(USBメモリ経由、CSVファイル) |
測定対象 |
測定流体 |
超音波が透過可能な均一の液体 |
測定範囲 |
-30から30m/s |
測定方式 |
超音波パルス伝播時間差方式 |
配管 |
種類 |
鋼管、SUS管、塩ビ管、銅管など |
呼び径・適用温度 |
小型センタ:13から500A、-20から120℃ |
※1中型センサ:65から500A、-20から120℃ |
大型センサ:300から5000A、-20から80℃ |
ライニング |
エポキシ・モルタルなど |
※2 測定精度 |
配管径100から250A、流速1m/sのとき読み値の±1.5% |
ロギング機能 |
165,000点 |
温度計入力 |
3線式測音抵抗体4点まで入力可能 |
カプラント |
シリコングリース(信越化学製G-30M) |
電源 |
内臓バッテリー(充電式) |
プリンター |
セイコーインスツル製、DPU-414 |
本体寸法(WDH) |
135×250×68mm |
重量(バッテリー含む) |
1.4kg |
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※1: 超音波が伝播し難い20から50A配管(SGP管)などには中型センサを使用する。 ※2: 代表的な配管径・流速の測定精度を転記。仕様書参照。
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記録プリントアウト例
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プリンターへのアウトプットはこんな感じです |
プリントアウトの時間間隔も10秒や3分毎など何種類もの中から選べます |
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流量計の設置・現場使用例
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取付冶具のチェーンは測定管に巻き付けて固定するためのものです。 |
管に設置したセンサーの状況です。 |
雨天をにはカバーを掛けています。 |
ある熱源機器の冷却水流量測定、 調整の様子です。 |
冷却水配管にセンサーを取り付けたところです。 管径によってセンサーの幅が決められています。 |
緑が上流、赤が下流です。 取付を誤ると表示はマイナスとなって出てきます。 |
流量計を見ながら冷却水の流量をバルブで調節していきます。 バタフライ弁の特性を見極め、徐々に、流量計の指示を見ながら開閉していきます。 |
設置して計測中。 流量はリアルタイムで表示されます。隣のプリンターには指定したインターバル(時間間隔)でプリントされていきますので数日間でも連続した測定が出来ます。 |
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見積依頼はこちらをクリックしてください。(問い合わせフォームが開きます)
項 目 |
価 格 |
基 本 料 金 (機器損料込) |
¥70,000 |
測 定 料 金 |
@¥5,000/箇所/30分 |
使用機器: 超音波流量計 (多点計測や長期間の場合は応相談) |
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(+機器損料40,000円 +交通費 +法定福利厚生費15%) |
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